どうしてEVにする必要があるのか?
このバブルカー2台を例にとって、コンバートEVにする理由を説いてみたい。そもそも黎明期に生まれたヴィンテージカーは、仮にタイムスリップして新車当時のパーツを入手できたとしても、排ガスをはじめ、騒音、延いてはそのポテンシャルにおいて、現代の交通事情にマッチしたものなのか疑問に思える。一方、コンバートEVは、ヴィンテージカー特有のユニークなキャラクターをそのままに、動力源を最新エレトリックデバイスに一新することで、実際にナンバーを取得して公道を再びドライブすることが可能になる。では、そんなコンバートEVされたばかりの2台を詳しくみてみよう。
なぜ今コンバートEVなのか?
すでにこのバブルカー2台はオーナーのもとへデリバリー済みではあるが、古川さんのコンバートEVの実績はこの他にも多数存在する。これまで手がけてきたクルマのほとんどは開発者の情熱や人を魅了してやまない愛すべきクルマばかり。そんな実績例を知りながらも、なぜ、我々がEVコンバートなるプロジェクトにこれまで着手しなかったというと、まだ知り合った頃はリチウムイオンバッテリーのパフォーマンスやコスト、それに急速充電器といったインフラが今一歩な点が多かった。だが、ここ数年で飛躍的にEVへの技術革新と社会の関心も高まり、遂に現実味を帯びてきた。その一例に冒頭のフェアレディの背後に写っていた日産リーフのバッテリーが今はリユースとして入手可能。今回のバブルカーでは実際に搭載されているというから興味深い。本プロジェクト『E21』では、エレトリックな21世紀のモビリティ像を古川さんが独自に培ってきたコンバートEVへのノウハウを駆使してお届けしたい。次回もお楽しみに!
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Special Thanks: Sendai Bus, Yusuke Matsumoto