Yorgo
Tloupas

ヨーゴ・トゥルーパスとモビリティ

  • 2016.10.8
  • TEXT SHOGO JIMBO
  • PHOTOGRAPH DANIELE TEDESCHI

今年のパリモータショーはいかがでしたか?
多くの人はコンセプトカーやイノベーティブなテクノロジーの登場も少なく、多くのジャーナリスが歴史あるパリモータショーは死んだとまでいう人もいたけれど、私はそんなことないと思っているよ。そう考えると、いつもデザイン感度が高いのはジェノバモーターショーだね。

いま現在のモビリティライフを教えてください。
どんな都市に訪れてもいつも自分の自転車に乗るんだ。パリにいる時は、週末にガールフレンドと街を離れる時だけクルマを使う。私にとって、もはやクルマはホビーだね。特に都市では実用的な点で必要ではないと思ってる。

あなたにとってのモビリティとはどういったものですか?
フリーダム(自由)だね。都市において、最も自由自在な移動は自転車。一方、休日はクルマ。クルマならヨーロッパを旅したり、時には大陸だって自由自在に移動できる。公共機関に頼らないで済む移動がモビリティなんだ。

未来のモビリティについて、どう思われますか?
多くの人は自転車の価値にもっと気づくと思うんだ。今ある画期的な発明に打ち勝つことはとても難しいけれど、もっとシンプルな考え方として、自転車はまずコストをかけずに移動がきでる。それに自然とエクササイズにもなる。駐車は基本的にフリーだしね。でも、もしバッテリーのテクノロジーが劇的に進化したのなら、EVがモビリティの世界をすべて一新してしまうだろう。そんな日がきたらエレクトリックのワンチャージで毎年恒例の生まれ故郷、ギリシャまでのロードトリップを楽しむに違いないよ!

現在の愛車、初代ホンダ・プレリュードについて教えてください。
5年前にもうリタイアした年配の男性から手に入れたんだ。走行がたったの42,000kmで15万円ほど。おまけにグッドシェイプ。オドメーターが10万キロ代の目盛りがないから本当に走行42,000kmなのかは定かでないけど、メカニックがいうにはエンジンはけっこうキレイというんだ。走りもスムーズだし、古いけど故障知らずで信頼性もある。とても気に入ってるよ。それに5年間のうちに同じ型のプレリュードは見たことがない。一生、乗り続けたいと思ってるんだ。所々、ボディのリペイントが必要かなって思ってる。

これまでの乗り継いできたクルマを教えてください。
すべて、H-O-N-D-A!!!!! 初めてのマイカーは、5世代目のホンダ・シビック。シルバーのボディーカラーにブラックのホイール。その後、ちょうど2000年にホンダ・S2000を手に入れたんだ。それはシルバーのボディーカラーに、こっちもブラックのホイール。そして、今は初代ホンダ・プレリュード。ボディカラーはやっぱりシルバー。となるとホイールもブラックにペイントしないとだね。
あと、ホンダ・スーパーカブも持っていたんだ。フランスではスーパーカブはとても珍しく、50ccでギアシフトは公道不可なんだ。だから地元のギリシャから持ってきた。確か1996年頃だったかな。それとロンドンにいた頃、ホンダ・ズーマーをカスタムしたことがあるんだ。それはホンダUKとのプロジェクトだったけど、もうそれは手放してしまったよ。

2000年に手に入れたというホンダ・S2000。ちょうどこの頃はIntersection創刊前の準備に没頭していたはず。そんな時でもホイールをブラックにペイントしているのがわかる。写真の左に写るスクラプチャーは、ヨーゴの父、彫刻家、フィロラオスの作品と一緒に。