シニア世代向けコンセプトモデル
京都を拠点にEVの開発を行う GLM がシニア世代向けのモビリティコンセプトモデルを発表。電動スポーツカーをはじめとしたGLMのモデルとしては、シニアカーは意外に思えるかもしれないが、昨今の高齢者の交通事故や、今後もいっそう進むであろう日本の高齢化社会の実情を踏まえ、シニア世代に向けたGLMならではな移動手段の提案だ。そのキーを握るのはデザイン。
いつまでも若々しくありたいアクティブな現代のシニア世代にとって、既存のシニアカーは敬遠されがち。そこで、クルマからシニアカーへのモビリティーシフトを実現すべく、乗ってみたくなるようなデザインを追求。従来のシニアカーのデザインとは一線を画すために、カーデザインの手法を大胆に取り入れ、今までになかったモビリティ像へと導いている。デザインを担当したのは、先日の京セラの<Moeye>のデザインを手がけ、GLM 出身でもある Fortmarei、石丸竜平さん。球体をデザインアプローチとしたこのデザインは、歩行者との共存を最優先にまとめている。
スローモビリティーの可能性
次世代のテクノロジーとして脚光を浴びる自動運転ではあるが、実用レベルに達するのは2020年の現在でもまだ時間がかかるだろう。となると、もっと身近な方法でいちはやく移動の自由と安全を叶えることはできないだろうか? そう考えると、こういったスローモビリティーにはシニアのみならず、あらゆる世代に対して、近距離の移動に大きな可能性を秘めているように思えてならない。このGLMのコンセプトカーは2022年内の市販化を目指し開発中とのこと。GLMの着眼点がスローモビリティの分野に新風をもたらすことを期待したい。