石の上にも3年?
今年で参戦3年目を迎えるB.O.B.L。60年代の国産小排気量オートバイに的を絞ったレースレギュレーションもあって、モーターサイクル黎明期の感覚を現代のレベルで感じられることが最大の魅力。簡単にこれまでのあらすじをおさらいすると、初参戦となった2016年シーズンは、どノーマルのスーパーカブ(C100)をプロサーファー、石坂健の好意により拝借し、BOBLを主催するカスタムバイクショップ、Animal Boatへ最低限のレーサー仕様にカスタムを依頼。さらに参戦と同時に旗揚げしたモバイルカフェレーサー<ToGo.>を率いてクリエイティブなレース活動をスタート。初シーズンは、第二戦で神保が奇跡のスタートダッシュに成功し、スプリントレースで2位で初の表彰台獲得。一方、最終戦ではベテランライダーの転倒を目の当たりにし、チーム全員が怖気づく場面もあったが全戦フル参戦を果たす。
続いて昨年2017年シーズンは、2台目のマシンを新たに投入し2台体制となり戦闘力が大幅アップ。ゼッケン50番がヤングチーム、#90番がシニアチームと分かれ、チーム内バトルが勃発するもお互いに腕を競い合った飛躍の年となった。肝心の成果はというと、初戦のスプリントレースで神保が3位を獲得。台風直撃という大雨の中で行われた最終戦の第四戦ではスプリントレースで戸川と神保が2位と3位を獲得するも本命の耐久レースでは未だ表彰台はおろかトロフィーにまだ手が届かないでいる。
フルカスタムと肉体改造
今度こそトロフィーを獲得すべく、我々は大きく二つの作戦で本戦を臨む。まず一つはこれまでキープコンセプトのままノーマルのスーパーカブにこだわっていた2台だったが、ゼッケン50番のマシンをセパハン&バックステップという完全なるレーサー仕様にフルカスタムすることに。このカスタムには昨年からチーム内で議論の的となっていたのだが、神保の強い意向とレースに勝つことを前提にカスタムすることを決意。一方、ゼッケン90番のマシンはというと、バイクをカスタムするのではなく、ライダー自身をフルカスタム!シニア組でスプリントと耐久レースの両方に出走する戸川が半年間にも及ぶトレーニングを実施。体重激減はおろか、初戦にあわせて体力を倍増してカラダを作り上げてレースに臨んだ。