Off-Grid
Adventure

アクティブなオフグリッドの旅

  • 2021.3.30
  • TEXT SHOGO JIMBO, YOSHIKI ASANO
  • PHOTOGRAPH TOMOHIRO MAZAWA

2020年のある夏の日
新型コロナウイルスが猛威を振るっていた8月。休日の過ごし方が見直されつつある中、我々はオフグリッドキャンパーと銘打って作り上げた POD を駆り出し、群馬県桐生の山中に向かった。その目的は2つ。PODのキャンピングカーとしての使い勝手とEVのリチウムイオンバッテリーを搭載したモバイルバッテリーの検証。さらに電動スーパーカブ、e-CUBをOZ Motorsより拝借し、大自然の中で走行テストを行うこと。そんな我々の真夏のアドベンチャーのパートナーには CALMA 岡本亮と現地の心強いナビゲーターとして Purveyors(パーヴェイヤーズ)の協力のもと桐生を目指した。

スローで上質な乗り味
都内から首都高速を抜け、東北道から北関東道へ。およそ2時間ほどのPODとのドライブはスローペースではあるものの、旧型のディーゼルエンジン特有のトルクフルなフィーリングとメルセデスベンツならではの直進性で、味わい深いドライブが楽しめる。PODのリアにはメルセデスベンツ純正のヒッチキャリアを装備しており、e-CUBはそこにタイダウンしていくことにした。

桐生市街からディープスポットへ
CALMAの岡本亮とは桐生の街中に店を構えるPurveyorsで落ち合った。もともと鉄工所だったスペースをアウトドアのコンセプトショップにリノベーションして始まったPurveyorsは、現在はクラフトビール FARCRY BREWING のブルワリーも併設し、更なる進化を遂げている。Purveyors代表の小林さんのアテンドのもと、桐生の山中へ向かった。山深くなってくると、真夏とはいえどもエアコン知らずの気温差に驚かされる。川辺が近くなり、オススメのスポットをいくつか教えてもらと、ちょうどよく川辺にPODがパーキングできる場所を見つけ、我々はそこをベースにすることに決めた。

無音で気づく自然との一体感
拠点となるポイントが決まると、さっそく、CALMAの岡本と共に、e-CUBをPODから降ろし、川の上流を目指した。e-CUBで走り出してすぐに、ガソリンエンジンとは対照的な電動モーターの静けさと抜群の加速力に、岡本は今までに感じたことのない自然との一体感を感じたという。我々もすぐにe-CUBをテストライドして感じたことだが、これまで自然の中をガソリン車で走る時は、必然的にエンジン音で周囲の音を“上書き”していたことに気づかされた。一方、電気で走るe-CUBのように、全身で風を感じれるモーターサイクルともなれば、自然との一体感は想像以上にダイレクトなものとなり、新たなモビリティ体験として感動を覚えた。

CALMAの真骨頂へ近づく
CALMAの活動のひとつにスピアフィッシングがある。数ある釣りの中でも、ヤスで魚を突くという極めてプリミティブなフィッシングだが、とにかくポイントを探す際は気配を消して魚影を探すに限る。今までガソリンエンジンのオフロードバイクで川沿いを走っていた岡本だが、e-CUBのような無音のモビリティだとCALMAのスピアフィッシングにぴったりだと話す。近未来の部族を謳うCALMAの活動に電動モビリティが導入されるのは間違いないだろう。その後も、自然の中でe-CUBの走りに取り憑かれた我々は、バッテリーの減りに気づき、林道を駆け抜けてPODのあるベースポイントまで戻ることにした。

ターミナル的役目を果たすPOD
PODを停めた川辺のポイントに到着すると、PODに搭載したEVのリチウムイオンバッテリーを使って、e-CUBのバッテリーの充電を開始。e-CUBのバッテリーは取り外し可能で100Vの家庭用のコンセントから充電ができる。充電をはじめているとPurveyorsチームが到着。さすがに旅慣れたチームだけあって、素早くテントとテントサウナまでも河原に設置。ベースポイントは一瞬で、Purveyorsが提案するキャンプベースとなった。中でも異彩を放つテントサウナには、誰もがその魅力にのまれサウナの時間となった。サウナで整った我々は、各々の自由な時間を楽しんだ。PODのベッドに寝転んで読書をしてみたり、フィルムカメラで辺りを撮影をしてみたり、リアのキッチンモジュールを引き出して、コーヒーを淹れてみたり。e-CUBのバッテリーが満充電になると、再び山道を走ってみたり。気がつくと夕暮れとなった。PODのサブバッテリーの残量はまだ十分にあった。搭載された電気容量は3kWhとミニマムサイズの仕様ではあるが、消費電力の高い家電やエアコンを使わなければ、電気の減りはそれほど気にしないでよい。

1泊2日の銀河の旅
夜はこの日のために、Human Natureから仕入れたナチュラルワインを開栓し、プロジェクターで映画を楽しむことにした。当初、屋外でプロジェクターを投影することも考えたが、POD車内のロールカーテンが恰好のスクリーンに思え、銀河の旅に思いを馳せるべく『SATR WARS』を鑑賞。映画が終わり、その浮遊感と興奮に包まれながら外へ出ると、森の静けさと満点の星空に不思議な気分になった。その後、程よい酔いに誘われるままに、車内のサイドウォールに取り付けてあるカラビナを外すと、適度なサイズの2段ベットが誕生。PODでの睡眠はまさに快適そのもの。夜中に虫に起こされることもなければ、ゴツゴツとした地面の上を寝返りをうって不快感で目が覚めることもない。朝の日差しと川のせせらぎの音で翌朝は最高の目覚めとなった。目が覚めて、リアのキッチンモジュールを使って軽めに朝食をとった後、我々は都内へと戻ることにした。

記憶に残る旅をおくるために
短い時間ではあったが今回、CALMA岡本とPurveyorsチームの協力のもと、桐生の自然の中で、PODと電動スーパーカブ、e-CUBを使ったローカルアドベンチャーを存分に楽しむことができた。注目していただきたいのは、大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載したオフグリッドキャンパーだからといって、いつも使っている快適装備にすべての電力を使うのではなく、現地でのアクティビティーの電源として使っていることに着目してもらいたい。キャンピングカーでせっかく移動できるわけなので、まずは過ごしやすい場所を目指し、その土地ならではのアクティビティに挑戦したり、もしくはいつもと同じ休日の楽しみ方を非日常なフィールドで試してみるのも良いかもしれない。事実、我々もコーヒーを飲んだり、読書をしたりと、特に行ってることは、いつもと何ら変わらないはずなのだが、あの時の心地良さや気分の良さを、今も鮮明に覚えている。ぜひ、PODでのロードトリップが新たなインスピレーションを呼ぶきっかけになるようオススメしたい。現在、PODはCarstayから予約受付中。

PODのご予約
https://carstay.jp/ja/cars/5fd0a376a168d8a9c175a4e1

Special Thanks:UTIDE, DREAM DRIVE, SHANGHAI CUSTOMS, OZ MOTORS, PURVEYORS, HUMAN NATUREE

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