LEAF

新型〈日産・リーフ〉

  • 2026.4.1
  • TEXT & PHOTOGRAPHSHOGO JIMBO

はじまりは〈リーフ〉だった
我々にとって《日産・リーフ》は特別な存在です。DRIVETHRUが始まる少し前の2010年。世界初のグローバル向け量販型EVとして《日産》が満を持して市場投入を果たした初代〈リーフ〉は、車がモビリティへと進化していく面白さを我々に教えてくれた貴重な1台。ガソリン車では味わえない滑らかな走りと大容量バッテリーから電力を取り出す給電機能は、多様なライフスタイルへのはじまりと災害時のバックアップ電源に至るまで、車の移動手段という既成概念を大きく覆してくれた存在です。我々は〈リーフ〉のバッテリーをコンバートEVの動力として活用するなど、より踏み込んだ取り組みにも挑戦。常に〈リーフ〉は、我々のインスピレーション源と共にあったことは間違いありません。ただ一方で、歴代モデルを振り返ってみると、デザインやスペック、価格帯について、あまり親近感はなく、どう乗りこなすべきか明確なイメージを持ちにくかったのも事実。コロナ禍以降の世界的なEVシフトの流れの中では、《テスラ》をはじめ、グローバルなEV系スタートアップブランドに注目が高まる中、〈リーフ〉への存在感は徐々に薄れていました。

BMWのコンバートEVには、初代〈日産・リーフ〉のリチウムイオンバッテリーを使用。画像はコンバートEVを実装する前の状態。

新型〈日産・リーフ〉はどうか?
大きく刷新されたボディスタイリングと、ユーモアを感じさせる存在感。「二」と「Ⅲ」で “ニッサン” を表現した3Dホログラムのリアコンビネーションランプや、調光ガラスを採用した巨大なサンルーフ。さらに、バッテリー残量とも連動したGoogle搭載のナビゲーションシステムなど、グローバルなテック系EVブランドにも引けを取らない装備が並びます。まさに、こういうEVが自動車メーカーから登場して欲しかった! 航続距離はついに700kmの領域へ達し、EVの進化を明確に実感させます。走りでは過激さを追うのではなく、アクセルを踏み込んだ際に一呼吸置いてから滑らかに立ち上がる制御など、長年EVを作り続けてきたからこそ辿り着いた仕上がりに。経験を積んだからこそ成し得たジェントルな完成度の高さといえます。進化した「プロパイロット2.0」では、120km/h区間の高速道路でもハンズオフ走行が可能となり、一般道では「インテリジェント ディスタンス コントロール」が安全性を一段と引き上げる。こうした積み重ねこそ、新車が欲しくなる理由です。価格はEV補助金があっての300万円台ですが、昨今の高騰する自動車市場を見渡すと、リアルな選択肢になるはず。新型〈リーフ〉が《日産》の再起をかけた1台になるかはこれからですが、そのポテンシャルは十分にあり得ます。どことなくフロントフェイスがスマイルしているみたい? ピースフルなモビリティが当たり前になるように、流れをかえる1台として、広く受け入れられていくことを期待しています。

☑︎#7|NISSAN Leaf
★★★★★★☆☆☆☆:INNOVATION(革新性)
★★★★★★☆☆☆☆:FEELING(フィーリング)
★★★★★★☆☆☆☆:DESIGN(デザイン)
★★★★★★☆☆☆☆:PERFORMANCE(運動性能)
★★★★★★☆☆☆☆:SUSTAINABLE(環境性能)
★★★★★☆☆☆☆☆:UTILITY(ユーティリティ)
★★★★★★☆☆☆☆:VALUE(コスパ)
★★★★★★☆☆☆☆:RECOMEND(レコメンド)
〔BRAND〕日産
〔MODEL〕リーフ
〔POWER〕160kW(B7)、130kW(B5)
〔BATTERY〕78kWh(B7)、55kWh(B5)
〔PRICE〕¥4,389,000 〜 (¥3,099,000〜 ※令和7年度補正CEV補助金対応の場合/2026年4月~12月)
〔TEST DATE〕:2026年2月4日(水)/2月13日(金)
〔LOCATION〕:千葉県成田市/東京都内および関東周辺