AKXY2

カーデザイナー石丸竜平 最新作

  • 2022.5.26
  • TEXT SHOGO JIMBO

パンデミックを乗り越えて
旭化成のコンセプトカー「AKXY2(アクシーツー)」が『人とくるまのテクノロジー展2022』にて初公開。デザインを手掛けたのは Fortmarei の石丸竜平さん。2017年の初代 AKXY から2019年の AKXY POD を経て生まれた AKXY2 は、旭化成の最新テクノロジーをふんだんに搭載。完全自動運転を想定し、暮らしと移動をシームレスに繋ぐフューチャーモビリティだが、まず目がいくのはカプセルのようなキャノピー部分。乗り降りする際はキャノピーが上下に開閉し、停車時はキャノピーを持ち上げることで、車内空間を拡張している。
エクステリアはアルミペーストのシルバー塗装によるシックな印象。それに対してインテリアは、旭化成のサステナブルなファブリック素材をインクジェットプリントでブルーやパープルの鮮やかなグラデーションで表現している。さらに、フロアにはマグネットグリッドが埋め込まれており、シートレイアウトを自由に変更することができるなど、ほかにも仕掛けが多数。シートのデザインにも注目したい。
デザイン当初の段階では、アーキテクチャーな要素を大胆に盛り込んだコンセプトを旭化成へ提案していたという石丸さんだが、昨今のパンデミックの中で、移動やモビリティの存在価値が変わろうとする動きを踏まえ、よりモビリティとしての重要性を再認識することで、今回のデザインに辿り着くことができたとのこと。AKXY2 のキャノピーを閉じた際にみえるブレのない佇まいは、石丸デザインのDNAを感じさせる。今後、AKXY2 はデトロイトや CES へのワールドツアーを予定している。

AKXY2
https://asahi-kasei-mobility.com/akxy2/