NEW
TYPE

新発想なニュータイプ

  • 2018.3.22
  • TEXT SHOGO JIMBO
  • PHOTOGRAPH YUYA SHIMAHARA

はじまりは二拠点生活者へ
現在も表参道のCOMMUNE 2ndにて稼動中のDRIVETHRU最初のプロジェクト、CARAVAN TOKYO。いつも世界中から様々なゲストが東京でホットなアコモデーションとして利用している。我々が謳うモビリティライフを具現化した本プロジェクトをお手本に、これまでいくつものクリエティブなトレーラーを世に送り出してきた。モバイルカフェレーサー<ToGo.>にはじまり、モバイルオフィスサウナに至るまで、そのコンテンツは多岐にわたる。これから紹介する1台は、我々のCARAVAN TOKYOがパブリックなモデルとするなら、さらにパーソナルな用途を見据えた次世代モデルといっていいだろう。本作の発端は、シェアリングエコノミーにおける第一人者として活躍する佐別当 隆志さんにアリ。佐別当さんは、当初、熱海のとある駐車場を都心から二拠点生活者を望むクリエイターに向けたキャンピングカーのシェアスペースとして計画中だった。惜しくもプロジェクトの実現は叶わなかったが、我々のCARAVAN TOKYOにいたく感銘を受けてくれた佐別当さんは、自らのトレーラーを手に入れるため、我々とチームとなって新モデルの制作に没頭してくれた。制作にはCARAVN TOKYOの内装設計と同じく、民具木平の野本哲平さんを迎え、ベースとなるキャンピングトレーラー、Roometteの特性や現在、我々が営むCARAVAN TOKYOのフィードバックをふんだんに投入。半年以上にも及ぶ制作期間を経て、遂にここに完成。では最新作の全貌を紹介しよう。

民具木平、野本哲平さんによるプロトスケッチ。およそ6畳の広さにあたるスペース内へ用途にあわせてフレキシブルにレイアウトできるよう家具をモデュール化。さらにCARAVAN TOKYOに匹敵するコンフォータブルな空間を追求。

スペース効率と機動力を高める
最新作と現CARAVAN TOKYOとの大きな違いは、シャワーやトイレといった水周りを排し、フレキシブルに空間を利用できるようにしたこと。その理由は、例えば、日本全国にある温泉地や公共のトイレ等を利用したほうが効率的であることに加え、また限られたスペースの中で日頃のメンテナンスが必要となるキャンピングカー用のトイレはオーナーにとって次第に煩わしさとなってしまう恐れが考えられるから。それによって機動力が魅力なはずのキャンパーの使用頻度が下がっては本末転倒となるだろう。

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