クリエイティブなオフィス空間を手掛けるTRAIL HEADSと本企画をはじめる前に、アムステルダムをベースに我々よりも一足先にモバイルオフィスを実践する「Kantoor Karavaan」を紹介したい。“Nature. Your office.”をテーマに掲げる彼らのコンセプトは、本プロジェクトへのヒントがたくさん詰まっているからだ。それにKantoor Karavaanを率いるTom Van de Beek氏は、昨年Caravan Tokyoにゲストとして来られ、モビリティライフにパッションのある一人。そんな彼に我々のプロジェクトを伝え、先輩にあたる彼らへ質問を投げかけたところ、さっそく返事が帰ってきた。
DRIVETHRU(以下、DT):どのようなきっかけでモバイルオフィス「Kantoor Karavaan」をスタートしたのですか?
Tom Van de Beek(以下、Tom):Kantoor Karavaanは、自然と共存したライフスタイルをおくることを求めた3人の起業家と2015年に始めたんだ。自分たち自身の意識を高めるためにも、自然の中でしか得ることの出来ない体験は、クリエイティブな発想を常に生み出して、日々の仕事に取り組むことができるからなんだ。
DT:モバイルオフィスを実施する上で、最も困難だったエピソードありますか?
Tom:自然の中でのインターネット回線をどうするかが最もチャレンジなことだった。でも、我々はとても信頼できるパートナーを見つけることができたんだ。もう一つの課題になったのは、我々が滞在する場所までのアクセシビリティ。雨の多い春先のオランダでは、モバイルオフィスを森の中に導くことは、時としてチャレンジングな経験だったよ。幸いにも、今は夏。太陽が我々の味方になってくれてるよ。
DT:これまでに最も印象深いエピソードを教えてください。
Tom:世界中から我々のコンセプトにポジティブな反応を得られていることだね。多くの人がインスピレーションを感じて我々の元へ尋ねてくる。また、いくつかの大企業がベンチャー企業と同じように、我々のソーラーパワーをオフィスに使っているんだ。そういった反応をとても素晴らしく思ってるよ。
DT:理想のオフィスとはどういったものですか?
Tom:すでに実現しているよ。でも今、我々は、一晩でさえも過ごせるようなロケーションと、それに適したオプション装備を探している最中なんだ。そもそも、オフィスから見える風景というのは、決して簡単には変えることはできなかった。でも、我々のプロジェクトでは、ただトレーラーを牽引して次なる場所へ向かうだけで出来てしまう。それが最もクールなんだ。
DT:これからKantoor Karavaanは、どのようになりますか?
Tom:来年にはフランチャイズを展開して、もっとプロジェクト自体を発展できたらと考えている。そうすることで、オルタナティブで持続可能なロケーションを探しているノマディックな働き方を好む人にだけでなく、企業のためにもクールなスポットでのネットワークを展開することができるんだ。