At First…

DT117クーペのベース車両

  • 2015.8.30
  • TEXT SHOGO JIMBO
  • PHOTOGRAPH YUYA SHIMAHARA

本プロジェクトを遂行する上で、まず最初にすべきことは、ベース車両の選定。そもそも、117クーペは、70年代の発売当時にかけて、幅広い層に憧れのクルマとして長く愛されてきた。驚くべきことに、発売から10年間の間に廃車が1台も出なかったという伝説の保持”車”でもある。それゆえ、117クーペは、一般的な旧車よりも比較的コンディションのよいまま残っている個体が多いという。
とはいえ、時は21世紀。30年以上もの月日が経っていれば、鉄で出来たボディはサビるだろうし、各パーツは経年劣化しているだろう。ここは慎重なベース車両のセレクトが問われる。

イスズスポーツに眠る豊富な117クーペのストック車両

DT117クーペのベース車両には…
このプロジェクトの目指すべきゴールは、誰もが欲しくなるような現代版117クーペの制作。ここでいう “誰もが” とは、クルマ好きなエンスーはもちろんだが、最大の目的は特に今までクルマに関心のなかったような人。そんな人でさえも、思わずグッときてしまう1台に仕上げなくてはならない。そのためには、蔵人向けなストイックな装備でなく、普通免許さえ持っていれば、気軽にドライブできる仕様にする必要がある。そういった点を含め、最初にDRIVETHRUからイスズスポーツへリクエストした項目は、以下の通り。

① モノトーンなボディカラー
② エアコン、パワステを装備していること
③ AT(オートマ)のトランスミッション

くたびれた車両をセレクト
イスズスポーツのストックの中から探し出してもらうと、ある1台が該当。前オーナーが社外ホイールに交換してはいるものの、その他はオリジナルの状態を残し、ベース車両に相応しい1台。我々のリクエスト通り、モノトーンなホワイトのボディーに、トランスミッションはAT。さらに117クーペには珍しくパワステも装備している。グッドコンディションの車両をベースにするよりも、むしろ、くたびれていたほうがクリエイティビティを発揮しやすい。

① 遠目から見えるとわからないが、近くへよるとボディ各所には小傷が目立つ。② エンジンの調子は不調というよりも、明らかに長年の疲労感を漂わせている。つまり不調か!? ③ これはこれで、アリではあるが、ワインレッドのモケット素材のシートは、どことなくスナックのシートのよう。洗練さとは、少しズレてしまう。④ ダッシュボードに割れはなく、純正ステアリングとATのシフトレバーが117クーペ独特のインテリアをカタチづける。

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ベース車両が決まったところで、さて、次は何から手をつけていくべきか!? その判断は、長年の経験を持つイスズスポーツへお任せして、その模様をレポートさせていただこう。

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